敷居の高低

12/13(金)

午前中にバイトの打ち合わせがあったのだがどうにも眠かったので布団の中からスマホでビデオ通話を繋いでマイク・スピーカーをオフにして参加した。もともと発言する機会皆無の打ち合わせなのでこれで乗り切れるだろうと踏んだのだった。ゆめうつつの気分で聞き流していると最後の最後に発言を求められてすこし焦った。打ち合わせ終了後も暫く眠って、14時くらいにようやくはっきりと覚醒した。シャワーを浴びて着衣して家を出た、らとても寒かったので部屋に戻ってマフラーと手袋を着けて再度出発した。20分程度自転車を漕いで予約していた眼科に到着した。少し思うところがあって、緑内障の検査をみっちりやってもらった。結果、何の異常も認められないとのことだった。喜ばしいことだが肩透かしをくらったような気持ちになった。悪い診断結果が下ったときのために準備していた気丈さみたいなものが宙に浮いて少々落ち着かない気分で病院を後にした。自宅には向かわずに松屋の限られた店舗でしか提供していないシュクメルリというメニューを求めて限られた店舗であるところの辺鄙な店を訪れて首尾よく食すことができた。にんにくの風味がすごい料理だった。

食後、まだ18時を過ぎた頃で、ふと思いついて地図を調べてみると案外近いことが分かったのでLVDB BOOKSを訪れて山下雅己展を見学した。この、めちゃくちゃに洒落ていて、だから(わたしみたいなのが入って良いのだろうか・・・)と思わされる書店に来るのは、しかし2回目なので今日はすんなりと入店することができたのだった。初めて来たのはちょうど1ヶ月前、Twitterで山下雅己展の展示物のセラミックヒューマンのことを知ってどうしても実物が見たくなり心に勢いをつけてえいや!で飛び込んだのだった。その時は展示会初日で、作家ご本人も在廊されており、作品の解説や「水石」についての薀蓄などいろいろ話を聞くことができ大変楽しく、その上ナマのセラミックヒューマン達はどれもこれも非常に素晴らしい質感をともなっていて、現物を至近距離で見て触って一層魅力が伝わる感じの手触り感のある作品達だった。とても気に入ってしまったのでその時は3体のヒューマンを購入して家に持ち帰ったのだった。

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そして今日、前回がとても楽しい経験だったので臆することなく入店でき、展示はヒューマン達の顔ぶれが一部変わっていたりしてやはりとても良いものだった。今日も作家ご本人がいて、顔を覚えていてくれたのですんなり会話することができた。前回はある種の達成感からくるカタルシスにほだされて勢いでヒューマンを連れ帰った側面があったかもしれないな、などを思っていたが、改めて展示をみるとやはりどれもこれも素晴らしく、やはり今日も新たなヒューマンを手に入れてしまったのだった。

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”表紙のヒューマン”と謎の物体(私には生えかけのヒューマンの素に見える)

これも写真では伝わらない独特の質感を持っていて、自室の様々な場所に配置してみると独特過ぎる異物感によって部屋の雰囲気が変質してとても愉快な気分にさせてくれる。大いに満足した。

LVDB BOOKSからの帰り道に、前回来たときも気になっていたがその時は閉まっていた「ねこ陣」という立ち飲み屋の明かりが煌々としていて、思わず自転車を止めて入店した。この店も渋い外観で、明らかに常連が足繁く通う系に見えるので一見客は入り辛い雰囲気なのだけど、今日は気分が良かったのでえいや!で入ってしまったのだった。果たして渋いマスターが快く迎えてくれた。先客はおらず、マスターの興味深い経歴などを肴にオリジナルの芋焼酎を飲むなどした。途中からは看板猫の「ふくちゃん」も顔を見せてくれて大変愉快なひとときであった。どんなにいかつい見た目の店でもだいたい入ってしまえばこんなものなのだ。経験則として知ってはいるけれど、それでも毎回やっぱり緊張してしまう。