歩いた聴いた読んだ観た

9/7(土)

本当は休日に出歩きたくはないのだが今日は用事があったのだった。昼過ぎに家を出る。残暑というには激し過ぎる日差しで帽子を着けてこなかったことを早々に後悔した。地下鉄と阪急を乗り継いで少し歩いて目的地に着いて用事を済ませた。梅田まで戻ると午後5時頃で気温も下がっていたので自宅まで歩いて帰ることにした。Googleマップでは9.4キロほどの道のりとなっていて、近々京都から自宅まで50キロ程度の真夜中のエクストリーム散歩をしたいと考えていたので、ちょっとした練習になるかと思い歩き出した。梅田からなんばあたりまではこれまでに徒歩や自転車で通って見知った道も多いが、あえて自分の中でのマイナーなルートを探りながら南下していった。途中、日本橋のメロンブックスに寄って、店頭受取で注文していた薄い本を受け取った。

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後日読んだけれどどれも面白かった

その後もインテリアショップを覗いたりしながらゆっくりと歩いた。動物園前駅の商店街を通ったら異様な数のカラオケ居酒屋が乱立していて、時間帯もあってかどの店も大盛況な様子だった。花街は通らないように気をつけて家に帰った。歩いている間はずっとin the blue shirtの”Everyday affair”を延々リピートして聴いていて、足取りが軽やかになる感じがしてとてもよかった。とはいえそれなりの疲労感もあった。

 

9/8(日)

昼前に起きて13時頃に外出する。天満橋のOBPで開かれている文学フリマに行った。文学フリマは東京の蒲田で開催されている頃(10年近く前?)に何度か行ったきりで大阪会に参加するのはもちろん初めてだった。試読会場を先に覗いたのだがそこそこの広さで驚いた。私と同じく一般参加者たちが熱心にサンプルを読んでいてパワーが漲っていた。15分ほどうろついていくつかあたりをつけてから本会場入り口でカタログをもらっていよいよ飛び込んだ。熱量があった。サークルの人たちが結構しっかり声掛けしているのが意外だった。それをきっかけに立ち読みして購入したものもあった。面白そうな本をいくつか購入して会場を後にした。解説本や批評本の類が比較的少なくて、良さそうなものに出会えなかったのは少々心残りだったが良い体験だった。

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戦利品

京阪で京橋まで行っていつものうまいカレーを食した後に隣のドトールに入って上の画像の左下と真ん中下の同人誌を読んだ。左下の作品は文庫サイズでそこそこの厚みがあり、表紙もつけられていて、一般書のような完成度があった。コンセプトも面白く、海外作家のSF短編集を翻訳したという「体」のもので、作者が本作りを楽しんでいる感じが強く伝わってきてとても良かった。ナンバガ本は薄いコピー誌だったが胸が熱くなる内容でこれも良かった。薄いながらも、ナンバガのライブのレビューと、ナンバガにまつわる作者のごく私的な日記と、小さな短編小説の構成となっていて、日記と小説の組み合わせって良いなと思わされた。電車に乗って自宅の4駅くらい手前で降りて小一時間歩いて帰った。週末CITY PLAY BOYZというアーティストのことを知って気に入ったので発売されたばかりのアルバムを購入して、歩いている間もずっと聴いていた。

この曲、私はとても良いと思ったのだけどコメント欄でサンプリング元と似すぎている、というような感じで叩かれていて、サンプリング元とされている曲を聴いたら確かに似ていた。

当然と言えば当然だが、こちらもとても好みに合ったので購入した。

 

9/9(月)

夜の9時くらいに近所のクリーニング店に併設されたコインランドリーにいた。コインランドリーでは乾燥機を30分回すのが常で、待ち時間にはスーパーに買い物に行くことが多いのだがこの日はクリーニング店内のベンチに座って土曜日に人からもらった本を読んだ。

求愛瞳孔反射 (河出文庫)

求愛瞳孔反射 (河出文庫)

 

特に引っかかる所もなく、詩集でページ数も少ないのでさらっと読めてしまった。感想は、強いて言えば「もんじゃ焼き食いてえ」。

 

9/10(火)

早朝に起きて午前中はバイトをこなした。13時前に家を出た。地下鉄で淀屋橋まで行って京阪に乗り換えた。平安蚤の市に行くつもりだった。目当てはお茶碗。座れたので、図書館で借りた町屋良平の『青が破れる』を読んだらとても良かった。情緒的な青春小説だった。あっけないほどに簡単に登場人物が死ぬけどお涙頂戴って感じじゃなくて…なんていうのか、とにかく情緒的なのだった。

青が破れる (河出文庫)

青が破れる (河出文庫)

 

余韻に浸っているところで三条に着いて、電車を降りて岡崎公園を目指して歩いた。曇っていたが京都の蒸し暑さはまだまだ健在だった。途中でフレンチのお店に寄って遅めのランチにした。

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冷製スープがいっとう美味しかった

店を出る頃には空模様がかなり怪しくなってきていた。岡崎公園、平安蚤の市の会場に着くと閉会には1時間近く猶予があるにも関わらず多くの店は撤収作業を初めていた。まだ開けていそうな店を探す間もなく湿った風が吹いたかと思うと雨が落ちてきて、傘を持たない私は(大事にしているスニーカーを履いてきていることもあり)焦って近場の雨宿りできる施設、つまり京都国立近代美術館に飛び込んだ。

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「ドレス・コード?」という展示を観た。服飾の学校の生徒さん達と思しきおしゃれな一団が熱心に観覧していた。2つのスクリーンと照明を巧みに使った映像作品が面白かった。あとはVETEMENTSというファッションブランドのエスカレーターを使ったコレクションの映像も展示されていて格好良かった。

展示を見終わると雨も上がっているようだったのでぶらぶらと歩き出した。何年か前、やはりこの美術館で展示を観たあとに歩いたことを思い出した。ただしあの時は冬の、雪が舞う非常に寒い日で、しかも私にしては珍しく連れ合いがいたのだった。知人と美術館前で待ち合わせてピカソ展を観たのだった。といっても館内では各々のペースに任せてバラバラに行動したが。観終わってまた入り口で待ち合わせると、その知人は売店でポストカードをいくつか購入していて、そのうちの一枚を私にくれたのだった。その後、とても寒い中を河原町まで歩いて古めかしい喫茶店でコーヒーを一杯飲んでから別れたのだった。歩いているときも喫茶店でもどんな会話したかもうほとんど覚えていない。何か込み入った話もしたような気がするが、ぼんやりと穏やかで楽しい雰囲気だったことだけが思い出される。彼女とも随分疎遠になっている。連絡してみるのも良いかもしれない。というようなことを思いながら今日の私は河原町ではなく来た時と同じ三条駅に向かい、駅ビルの中の100円ショップで長く探し求めていたレンジフードカバーを発見して3つも購入してから電車に乗って帰ったのだった。