1週間に3回出かける

記憶を”浅漬け”にして味わう。ほんの少し前、3月末から4月頭にかけての出来事を追想する。

3/29(金)京都を歩く

朝から大いに晴れているので出かけることを思いつく。昼前に家を出る。届いたばかりのグレーのマウンテンパーカーに1年位前に買ったがまだ履いていなかったグレーのパンツ、そして10年近く履いているグレーのブーツを合わせている。とても暖かいのでマウンテンパーカーは早々に脱ぐ。久しぶりに履いたブーツの感じが良くて嬉しい気持ちになる。

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かっこ良い

初めて降りる駅で降りる。今日一番の目当ての猫がたくさんいると評判の神社に向かう。こじんまりとして好ましい感じの境内に入る。数人の参拝客がいる。猫はまったくいない。平日なのでシフト休みなのかも知れない。軽くお参りして出る。あてどなく歩いていると民家のような外観のカレー屋さんを見つける。入ってみる。当たりだった。

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とてもとてもとてもおいしい

店を出て、晴れやかな気分で歩きだす。天気は変わらず良好。かねてより行ってみたいと思っていたお店があることを思い出し、そこをいったんの目的地に設定する。音楽を聴きながらずいずい歩く。買ったばかりのデジタルカメラを持ってきていたので、気が向くままにシャッターを切る。

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色々な町並み

以前のわたしは写真を撮ることをバカにするようなところがあった。撮るのも撮られるのも嫌で、実際に20代の頃の写真はほとんど無い。「写真なんかなくても思い出があればじゅうぶんだ」などと宣っていた気がするが、実はごくたまに写真を撮ることによって”写真に撮るほどでもないその他ほとんどの時間”を意識させられるのが嫌だったのだと今なら分かる。誰よりも写真を神聖視していたのはわたしだったのだ。別に大したことでなくても、むしろ写真に残しておかないとすぐに忘れ去ってしまいそうな事こそ気軽に撮っておけば良い思い出の肴になるのにね。その辺り、達観というかある種の諦念を獲得できたのは歳のせいなのかも知れないな。ドラマティックな出来事はこの身には起こらないのだから気を張っても仕方がない。

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桜もたくさん見ることができた

なにはともあれ目的のお店に着く。お寺の境内にあるセレクトショップ。オシャレを煮詰めたような多少の息苦しさを感じる空間。何も買わずにその雰囲気を楽しんで後にする。まだまだ歩く。写真を撮ったりいくつかのお店を覗いたりする。とても楽しい。しかし、カメラをぶら下げて京都の洒落た街巡りだなんて、なんとも若いというか、客観視するとむず痒くなるような趣味じゃあないか。いったい何周遅れしているのか分からないなと思う。そういう自分の性質もいい加減認めなければいけないな。”若い時に若かった人は幸いである”。

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よく歩いた

最終的に鴨川に至る。川べりを少しぶらついてから三条駅の構内で新たまねぎを買ってから京阪で帰る。夜、買ったたまねぎを使ってハンバーグを作った。 

 
3/30(土)また歩く

前日の京都散策で脚のスネが痛んでいたのだが一晩寝たら良くなっていた。9時過ぎに家を出る。薄曇りだが空気には既に陽気の気配がある。チャコールグレーのバンドカラーシャツを上着代わりにしている。下はグレーデニムにグレーの軽いブーツ。気づけば灰色の服ばかり持っている。電車に乗って不動産屋に向かう。最寄り駅に少し早く着いたので近くの公園を散策する。花見の場所取りが始まっている。テニスコートでは老人が早朝テニスを楽しんでいる。時間になったので不動産屋に行き、新しい部屋の契約を済ませる。ついに決めてしまった。引っ越しは一ヶ月後。早々に用が済んだので帰りは歩くことにする。気候も良い。地元のようなものだと思っていたが、まだまだ知らない道も多く、4キロ程度の道のりを楽しく歩くことができた。週末だけ開店している古本屋さんを見かけたので入る。小説を2冊買った。家に着いてしばらくすると強い雨がふり始めた。

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4/1(月)自転車を漕ぐ

昼前に家を出る。今日は天気が悪い。今にも雨が降りそうだが、自転車に乗る。マウンテンパーカーにデニム。キャップも被っている。多少の雨なら問題ない。前日ようやく離職票が届いたので梅田のハローワークに行って失業の手続きを行う。ハローワーク自体が初めてなので物珍しく周囲を見渡してしまう。陰鬱な雰囲気は感じられない。若者も多い。いくつかの窓口を巡り、担当者もいろいろやなあ、などと思う。一通り手続きを終えて、張り出されている求人票を眺める。当たり前けど色々な職種があって、読む分には楽しい。

建物を出ると晴れ間が覗いていて、時間もまだ早いので、ふと思い立って”破壊されたGigazineの倉庫”の見学に行く。自転車で30分ほどで着く。

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破壊されていた

初めて来る地域なので、 周辺をぶらぶらと散策しつつ帰る。ハラール料理の店が多く興味を惹かれたが、結局三田製麺所でつけ麺を食べる。帰り道に急に雨に降られたがマウンテンパーカーのおかげで事なきを得た。

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淀川のこちら側からの景色

 

…一週間前の思い出の味わいは上々だった。この間、嫌な出来事や気の重くなることもあったのだが、写真から喚起される個別具体的で愉快な思い出を前にするとネガティブな感覚は立ち消えてしまうようだ。これからも己の心の平安のために積極的に写真を撮っていきたいと思う。ところで、ハロワークに行った日以降はとくに外出することもなく、結局一週間の内に3日だけ出かけた形になった。それくらいの頻度がちょうどよい感じがする。